リオのカーニバル 2025 レポート
遅くなりましたが、備忘録的レポート2025
*「リオのカーニバル」のメインスタジアムでは、各地に根ざした歴史あるサンバコミュニティー対抗の真剣勝負、パレードコンテスト・チャンピョンシップです。
◉ご参考 LIESA:リーグ公式指定ジャーナリストとして日本の有名メディアに長年寄稿していますが、寄稿した数ある記事から二つ。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/03/post-7252.php
https://hbol.jp/pc/218376/?cx_clicks_art_mdl=3_img
公式採点発表、そして先日、公式採点と並ぶ各部門大賞ESTANDARTE DE OURO受賞式がありました。
⚠️採点対象役での出場でも無いのに、リオのカーニバルで活躍したとか、チームに貢献したとか、謎だと思いませんか? わかってない日本のマスコミに語る日本人出場者が相変わらずいて呆れるばかり。アホでダメダメな虚栄心は不正・改竄・フェイク・茶番な今の日本とシンクロしてますね。
👁️日本の皆さんはそこら辺よくチェックしてください。
<厳正な採点:2025年最新レギュレーション>
1部・2部リーグは
◉「サンボードロモ」と言われる、エスコーラ・ヂ・サンバによる
パレード専用スタヂアムで行われます。
◉2部と1部はSamba自体=打楽器隊、弦楽器演奏、楽曲、ダンサーなど遜色ありません。また、2部チームの打楽器奏者は1部の各チームで、また1部チームの奏者は2部チームでも演奏しているのがリアルな話です。ダンサー然り。3部も1部・2部チームの出場打楽器奏者・ダンサーだらけです。(1部〜3部まで長年出ているので知っている訳です:一次情報)
◉パレードチャンピョンシップ専用スタジアム収容観客数:あんなに巨大でも収容人数8万人(島国のドサ草コスプレ祭は毎年50万人発表の歴史を更新中ですよ)
◉長さ700m ✖️ 幅13m の中で審査員による採点が行われる。
◉ブラジル時間2/28金曜日〜3/4火曜日までの5日間
◉1エスコーラ(チーム) 70分以上〜80分以下でパレード
◉公式審査9項目:各4人ずつ、各10点x4人の審査、合計36人の審査員によって厳正に行われ、採点結果によって順位がつけられ、リーグの昇格・降格が行われる真剣勝負のパレードコンテスト。
▼以下9項目以外で、特定のダンサーが採点される事などありません。
・打楽器隊点(実のSAMBA。これが無いと何も始まらない)
1チーム250名ほど。しかし、ブレイクでたった1人が間違えるだけで音が目立ち、減点対象のリスクがあります。なので指揮者は信用できない奏者を事前にごめんなさいします。
・楽曲点(毎年オリジナル楽曲が全チームリリースされます)
・パレードテーマ点
・パレードの進行点
・パレードの調和点
・シンボル男女ペアダンサー点(1チーム男女ペア2名のみ)
・パレード先頭ダンサーグループ点(1チーム10名前後のみ)
・山車と小道具点(寸法規格も厳正)
・衣装点(全体的な衣装の出来を審査)
◉ご参考 LIESA:リーグ公式指定ジャーナリストとして寄稿した数ある記事から二つ。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/03/post-7252.php
https://hbol.jp/pc/218376/?cx_clicks_art_mdl=3_img
2025年の審査結果の1部の話題・・・今年も審査採点に疑問が大きく投げかけられ、混沌と後味の悪い採点結果になりました。今も、まだ揉めてます。来年に繋がる遺恨となりそうです。
1位のBeija-Florは優勝に相応しいかったと思いました。が、歴史的名物歌手(代々木公園でのブラジルフェスティバルに2008年登場)のNeguinho da Beija-Flor氏の引退花道、最後のCarnavalなので、最初から出来レースだったという噂も。それでもBeija-Florは色々素晴らしかったですよ。リハから。あまり好きでない僕が言うのだから、間違いないです。
で、揉めたのはGrande Rioに対する意味不明な減点の数々。優勝だったのでは?の声が大きいのです。 特に打楽器隊の総指揮者のmestre Fafáはあり得ない減点にガックリし、泣きました。Bateria:打楽器隊の指揮者mestre da bateriaにとって採点結果は自分のキャリア、人生・一生を決めてしまうものです。そこが意味不明な減点審査をされると、そりゃ困ります。
僕が長年叩いているUnião da Ilhaのbateriaと彼は仲良しなので、毎年本番のパレードは手伝いに来ていて、実際に話したり、2人で写真を撮ったこともありますが、全く威張らず、気さくで良いやつです。なので、ちょっと同情してしまいました。
そして1部でビリだったUnidos de Padre Miguelの減点はおかしいと大きく言われていて、こちらも大きな遺恨を残しました。もう審査員の選び方変えるべきですね。
Mocidade Independenteが本当はビリなのに、政治的に落ちない様にした・・・というのが実際の現場・現地の見解です。2チームの名前を見て分かるように、同じPadre Miguel地区のチームなので、2チームは要らないみたいな所があり、落とすなら新参者の方みたいな感じに。。ちなみにUPMのバックは知っている人なら知ってますよね。それを知りたい人は僕に直接訊いてください。
我らImpério Serranoも2023年に1部で評判良かったのに、パレードがあまりよくなく2部に落ちると言われていたMocidade Independenteが政治力を使って落ちなかった、代わりにImpério Serranoが落ちるという、受け入れ難い、上記と同じ目に遭いました。
ま、審査はかなり政治的で裏取引があり、公正さが無い事が起きるのは常なのです。
厳正なところは厳正で、裏取引があるところはあるのです。なので、なんでもそうですが、現地も現場にも関わらず、マスコミだけの情報で素人が鵜呑みにする事はないのです。
🔴ここら辺は、現地事情を知らない人にはよくわからない、本場でないとわからない真実、本場の醍醐味であり、意味不明でもありますね。
🔴2025年の審査結果の2部の話題・・・ 👆このグラフみたいの意味不明!だってたとえばILHAはBateria:打楽器点満点だったのに、この図で見るとまるで打楽器点が低かったみたいに見えませんか? さすが謎なブラジル!
👆上記:今年の2部の優勝はG.R.E.S. Acadêmicos de Niterói(近年までの旧称Sossego)。下馬評価〜パレードコンテスト後も、誰も予想しなかったチームが優勝しました。ニテロイ市は莫大な資金を助成しているのでその結果と言えます。なので政治的でゲンナリ。
今年はのImpério Serranoが下馬評(この数年の政治事情含め)優勝候補筆頭でしたが、不審火によって衣装工場が大火災に見舞われ全ての衣装をカルナヴァル直前に焼失。敗戦後レジーム体制によって、ブラジルの情報が乏しい、日本の地上波TVニュースでさえ扱われたのでご存知の方も日本で少なくありませんでしたね。
以前も不審火でトップリーグ初優勝の政治的下馬評があった1部リーグGrande Rioが山車を全て消失した事もありました(工場が隣り合わせだった当時1部リーグだったILHAも焼失してその年は降格チーム無しとなりました)。
日本人には理解不能な管理体制、不審火、大火災が多いブラジル。。 衣装と優勝の機会を失ったImpérioインペーリオ、半数を失ったBangú、Unidos da Ponteの3チームはリーグ:チャンピョンシップで特例採点なし扱いに。その代わり、1部昇格も3部降格もないという残念すぎる事になり、1部、2部合わせて今年のBest曲と言われ、優勝候補だったImpérioの悲劇は大々的に報じられ続けました。
僕はImpérioの人間ですが、別に衣装が焼失しなくても、優勝は無かったのでは?と思いましたが。本番はもうそれが決まっていたから本気じゃ無かったところがありましたが、それでも山車が壊れて動かなくなった事、山車も他の2部リーグ優勝争いをしたチームに比べて・・・という気がしました。しかし打楽器隊は1部リーグ含めて最も多彩で複雑で多数のアンサンブルによる斬新で音楽性の高い内容でやはり名門Império Serranoすごいな!と、2001年から打楽器隊に参加していますが、贔屓目なしに素晴らしいと痛感しました。
全チーム本番パレードスタジアム(サンボードロモ)でカルナヴァルの前にランスルー全体パレードを衣装・山車なしで行うのですが、その時の方が圧倒的に打楽器隊が素晴らしかったです。笑 さすがノリノリすぎてグダグダなインペーリオ!
Carnavalパレード「後」の大方の予測は、そのリオ対岸の千葉県的ニテロイ市のさらに東にあるマリカー市のUnião de Maricáが優勝するのでは?という(Carnaval前にもすでに数年前から)噂でした。
というのも、マリカー市は潤沢なオイルマネーを持っていて、桁違いの資金と政治的事業としてUnião de Maricáというチームを作り、政治的にマリカーに移住させるキャンペーンをやっているのです。実際にマリカーに何度も行って、その住民とも繋がっていて言ってるんですよ。一次情報なんて無い、人の情報パクってうまいこと言ってる日本のライターとは違います。
なので、マリカー市とニテロイ市は別レベルでの資金を政治事業として投入しているので、サンバの良し悪しを決める筈のパレードコンテストが、本当につまらないものになっていっています。上記のUnidos de Padre Miguelの資金源しかり、ゲンナリです。
日本もそうですが、やはり現実をちゃんと知らないとですよ!
○ィズニーランドシンドロームな大人にならないように気をつけましょう。
話を戻すと、莫大な資金でリオ市の各チームの人材を集め、マリカー市のチームのくせにリオ市でリハ・練習を重ねた(登録だけマリカーなだけじゃん!)政治案件のUnião de Maricáか、EstácioかPorto da Pedraが優勝するだろうという大方の予測でした。ILHAもパレード前は優勝候補でした。
で、蓋お開けてみると、Acadêmicos de Niteróiが優勝。皆、かなり「え?」というリアクションでした。ニテロイ市政治資金 vs マリカー市の争い見たいな、興醒めな感じでした。
サンバが主役じゃないサンバパレードって何??的な。
僕的にはエスターシオがポルト・ダ・ペドラが優勝に相応しかったのでは?と思っています。
今年も参加させていただいたILHAは打楽器隊は満点!さらに打楽器隊大賞を獲りました!が、「整っていた」という意味で一位だったのだなと思いました。
打楽器隊大賞を獲れなかったImpérioの方が断然面白い、複雑で歴史的かつ斬新なアンサンブルで凄かったのですが、採点付かない事になって楽しい感じになり、整い度が低かったのだろうと思いました。事実、Impérioは2日目の最後の出場エスコーラだったのもあり、なんと90分以上パレードしました。しかも後半は・・・(次の記事で書きますね)
またエスターシオとポルト・ダ・ペドラも打楽器隊が良かったので、甲乙つけ難いよなと思いました。ちなみにエスターシオは名門かつ近年の打楽器隊は本当に素晴らしくて惚れてます。今年一度中で叩かせていただきました。
ちなみにエスターシオは歴史的な名門ですが、優秀な打楽器奏者(SAMBA自体ということ)が多いので、Vila Isabel、Imperatriz、Unidos da Tijuca、Tuiuti他、に人材を供給しまくっていますが、カルナヴァルのリーグでは2部なんですよ。そして言うまでもなくViradouroはEstácioの人材によって97年に優勝した歴史があり、打楽器隊総指揮者mestre Ciçaを始め、今も幹部はEstácioの面々です。
ILHAは1日目の最終出場エスコーラだったのですが、スタジアムのセキュリティーシステム故障や、他のチームの遅延が重なり、27:00パレードスタートのオーダーが、なんと始まったのはもうすっかり朝陽が上がった朝7時!もうみんな待ちくたびれて、眠いし、お腹すいて、喉も乾いて、ボロボロ・フラフラ、マジでありえないよこんな遅延!さらに朝陽でめっちゃ暑い、眩しい中パレードをさせられて、結構ボロボロでした。
一番の問題、ILHAの減点ポイントは旗持ち男女ペアダンサーの2人。あまりに酷くてカルナヴァル後に速攻クビになりました。本場の現場を知らない人が日本で「すぐにクビにするだなんて可哀想で酷い」とか書いてましたが、採点対象で、チームの将来・運命に影響してしまう重要責任役はプロ契約です。ダメだったら速攻クビなのは当たり前です。本人たちさえ納得のクビです。
ILHAは上記の自分のせいではない他の大遅延と過酷な状況が重なり、パレードの調和進行得点:Harmoniaがそれでグダグダになり、ずるずるだったパレード後半でした。実際にパレードしていた人間が言ってますよ。しかし、なぜかHarmonia点が全く減点されていなくて、満点。パレード終了後はILHAメンバーの皆が「嗚呼これで大減点だ!優勝できない!くそ!」と叫んでキレてる人だらけでした。僕もILHAのメンバーなのですが、客観的に採点どうなの?という感じです。公式採点て意味不明だなという気持ちに陥ります。
これぞブラジルの謎!
ショックなのが愛すべき独自性の歴史で知られるSão Clementeの3部降格です。1部に戻るどころか3部だなんて、、、復活に期待です。ILHAはテーマが良くてベストテーマに選ばれました(J-WAVEの番組でもご紹介しました)が、Unidos de Bangúのパレードテーマも素晴らしかったなと感心しております。
まだまだ色々な話がありますが、もう長いのでこれでオシマイ。
リアルな話をききたい人は、Império Serrano Japãoの練習にでも来てくださいね。
今年の採点対象:打楽器隊奏者としての3チーム出場レポートはまた書きます。
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